いわき居酒屋 どんなに血迷っても八百長に手を出せない理由があった

若翔洋さん
 大相撲の八百長問題は東日本大震災にまぎれ、ひと握りの八百長力士のクビを切って幕切れになりそうだ。しかし、世間の多くはまだまだ疑わしい力士がいるとみている。さて、話変わって、本日登場の元関脇・若翔洋さんは現役時代、“ポパイ”の愛称で人気だった。今どうしているのか。

「八百長? オレが星の売り買いやってたら、間違いなく大関には昇進してたな。ホント、楽勝だよ。でも、入門したのが初代若乃花親方の二子山部屋だったろ。そう、あの“土俵の鬼”。『カネも名誉もいい女も土俵に埋まってる』のガチンコ相撲の正統派だからね。チンタラと相撲とってたら、後でタップリ可愛がられたもんさ。他の部屋はいざ知らず、八百長なんて想像したことすらなかったね」
 新宿は歌舞伎町のエンターテインメント居酒屋「アントニオ猪木酒場新宿店」で会った若翔洋さん、こう言って182センチ、140キロの体躯(たいく)を揺らした。
「4年前から回転寿司の『平禄寿司』や居酒屋の『とりあえず吾平』『村さ来』とか、全部で23種の外食チェーン、全400店舗を展開する『ジー・テイスト』にお世話になってんだ。最初はJR両国駅東口そばの『相撲茶屋 ちゃんこ江戸沢東京総本店』の店舗マネジャー、その後、去年10月から今年1月まで人形町にある商品部に勤めてね。2月から昭和40年代と猪木さんをテーマにしたこの店の広報マネジャーを任されてるってわけさ」
 グランドメニューや季節限定品、それにイベントやキャンペーンの企画・立案が主な仕事で、その合間に「ちゃんこ江戸沢」のメニュー構成や東京総本店の営業サポートをしているとか。若翔洋さんは相撲界を離れてから目黒で無国籍料理店「Tour de Paon fooding」を4年間経営していた。その経験が生きているようだ。

●「アントニオ猪木酒場新宿店」の広報マネージャー。「売り上げは大幅ダウン。正直、参った、困ってる」
「3月10日に新日本プロレスの役員だった新間寿さんの誕生パーティーを企画してね。当日は200人ちょいのお客さまにご来場いただいて、広報として初めてのビッグイベントを無事に終わらせてホッとしてた翌日に大震災だよ。とたんにお客さまの数は激減し、当然、売り上げも大幅ダウン。正直、これには参った、困ってる。でも、大震災で犠牲になられた方や困難な避難生活を送っておられる方のことを思えば、仕事できるだけでも幸せってもん。猪木さんがいつも言ってる“元気があれば何でもできる”を信じて、カラ元気でもガンバるよ、ハハハ」
 さて、敢闘賞2回、93年夏場所の東張出関脇が最高位だった若翔洋さんは96年11月場所を最後に引退。二子山部屋の部屋付親方「音羽山」として後進の指導にあたるも、00年3月に角界を去った。
「オレ、総合格闘技の現役でもあるんだよ。目黒の店を畳んだ後、K―1の石井和義館長のツテでリングに上がったんだ。ソウルであった初戦は韓国の巨人チェ・ホンマンに負けちゃったけどね」
 K―1以外にHERO’s、IGF、DEEPメガトンなどに参戦している。
「トシがトシだけにキツくはなってる。でも、リングに上がったときの、グワッと体の芯からアドレナリンが湧いてくる感覚がたまらないんだよね。これからはフリーの格闘家として、猪木酒場と二足のワラジでガンバるよ」
 都内のマンション住まいだ。

(日刊ゲンダイ2011年5月23日掲載)

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by izakaya_iw | 2011-05-29 11:44 | いわき居酒屋

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